ぐっすり寝ている時に、突然ふくらはぎがつって
目が覚めることってありませんか?
痙れんすることもあり、筋肉が固くなっていて
ものすごく痛くて、しばし足を動かせれない・・・
そんな状態を何かというと
それは「こむら返り」といいます。
自分の意志ではなく、
筋肉(主にふくらはぎ)の一部分の収縮状態が続くことをいいます。
今回は、
・こむら返りは何故起こるのか?その原因と予防対策
・足がつった時はどうする?
・命に関わる “危険なこむら返り” とは
を、ご紹介していきたいと思います。
こむら返りは何故起こるのか
就寝中だけでなく、何気なく伸びをしたり、運動している時も
こむら返りは起こります。
そんな時、運動不足だからかな…なんて思ってしまいそうですが、
日ごろから運動していたって、健康な人だって関係なく
こむら返りは襲ってきます。。。
一体原因は何なのでしょうか。
まず、睡眠中に足がつるのは
筋肉の疲労が主な原因だといわれています。
「普段 運動はあまりしていないんだけど…。」
そんな人も、日常の生活でたまる少しの疲れが蓄積されていたり、
少しだけいつもより体を動かすことがあったりすれば
ふくらはぎがつることがあります。
次に、筋肉の疲労が原因ではない場合の原因はというと、
水分不足、冷え(血行不良)、ミネラルバランスの崩れなどが挙げられます。
ミネラルとは、マグネシウムやカリウム、ナトリウム、カルシウムなどです。
これらを電解質といい、筋肉と神経の働きを調整する重要なものです。
このミネラルのバランスが崩れてしまうことを電解質異常と呼び、
この電解質異常が起こると筋肉の働きに支障が出てしまう、というものです。
このように筋肉の働きに悪影響が出ると、今度は神経が興奮状態となり、
筋肉に痙れんが起きたり、つったりしやすくなります。
予防対策
軽いストレッチを就寝前に行い、筋肉を伸ばしておくことが効果的です。
また、長い時間歩いたり、体を動かした時は
クールダウンを行うのが良いでしょう。
運動をする場合は、準備運動を忘れないでください。
そして、水分をきちんと摂ることです。
水分不足時の血液はドロドロしているので血行不良の原因となり、
それが足がつる原因にも繋がります。
運動の前後は、マグネシウムなどのミネラルが含まれている
スポーツドリンクを摂取するのがより良いでしょう。
上記でも説明しましたが、ミネラル不足は足がつる原因でもあります。
それらの栄養をしっかり摂れる食事をすると良いですね。
ミネラル豊富な食品とは
マグネシウム…海藻、豆類、魚介類、木の実など。
ひじき、大豆、納豆、油揚げ、きなこ、いわし、干しえび、アーモンド、いりゴマなどに多く含まれています。
マグネシウムは、カルシウムを沢山摂るほど排出されてしまいます。
望ましいバランスは、マグネシウムが1に対しカルシウムは2です。
あと、マグネシウムの吸収を妨げるのがリンです。
加工食品や清涼飲料水などに含まれているので気を付けてください。
カリウム… 果物や野菜、豆類等など。
バナナ、リンゴ、納豆、にんじん、ニラ、里芋、さつま芋、アボカド、ヨーグルトなどに多く含まれています。
ナトリウムと塩は違う物質です。
ナトリウムは大事なミネラルですが、塩分とはまた違うものになります。
塩の正式名は塩化ナトリウムなので、同じ物質だと思いがちですよね。
何が違うのかというと、
ナトリウムはNaという単体ですが、
塩はこのNaと原子物質の塩素(塩化イオンCl)が結合したものになります。
ですので塩分は2つの物質から成っているので、
単体のナトリウムの2.54倍‥約2倍の重さがあります。
例えば ナトリウム3gなら、
3×2.54=7.62 で、塩分の量は7.62gとなります。
注意です(-.-)b
現代は昔とは違い、食生活の変化からどうしても塩分を摂り過ぎる傾向にあります。
この過剰摂取もミネラルバランスの崩れの原因になります。
そこで必要なのが、
余分な塩分を体外へ排出して、バランスを整えてくれるもの、、、
そんな現代人に有り難い栄養素はカリウムです。
不足しないように、意識して摂取したいものですね。
足がつった時はどうする?
ヒザを伸ばして足首をたてます。
つったほうの足の親指を中心に指全体をつかんで、
足裏がそるようにゆっくりと手前にひきます。
湿布を使いたいのであれば、温める温湿布が良いです。
冷やすのはやめましょう。
体の硬い人や妊婦さんでしたら、
足をタオルなどで引っ掛けて手前に引くだけでも大丈夫です。
命に関わる “危険なこむら返り” とは
健康な人も足がつることはあります。
NHKの「ためしてガッテン」では、
就寝中に足がつるこむら返りは、成人の3割の人が月1回以上起こっている。
と放送されていました。
ですので、足がつったからといって そんなに心配は要らないのですが、
心筋梗塞や脳卒中の前触れで、最悪は足を切断しなければいけないなど
危険な病気が隠れている場合もあるということです。
では、心筋梗塞や脳卒中にも繋がってくる
“危険なこむら返り” を起こす病は何かというと、
それは「閉塞性動脈硬化症」です。
閉塞性動脈硬化症の症状とは、
比較的短めの距離(100mぐらい)を歩くと足がつったり痛くなるけれど
休憩すればまた歩ける、、、という症状が多いようです。
他の症状には、
・動脈の脈(内股、内くるぶし、足の甲など)が健康な人より弱いor触れない。
・足が冷たい。(血液の流れが悪いため)
…などがあります。
閉塞性動脈硬化症かどうか見分ける方法は、
まず仰向けに寝て、斜め45度くらいに両脚を上げます。(支えてもらってもO.K)
そのまま足首を伸ばしたり曲げたりを繰り返し何回かやります。
それで、足の色が蒼白になるかどうか確かめます。
蒼白になった方の足側が、動脈硬化の疑いがあるということになります。
最後に、、、
筋肉の力は、中高年を過ぎると衰えてきます。
なので、運動をしたという時ではなくても
普段の生活での疲れで ふくらはぎ(足)がつることもあります。
また、偏食や外食の多い方は、マグネシウム不足や塩分の摂り過ぎなど
ミネラルバランスが崩れている場合が多く、こむら返りを引き起こす可能性が高いです。
他にも、
妊娠中の方や糖尿病、肝臓病の方もこむら返りは起こりやすいです。
原因が思い当たったり、頻繁に足がつるようであれば
医療機関で早めに検査してもらうと安心かと思います。
こむら返りは、筋肉が収縮して伸びない状態です。
ふくらはぎなど足がつった場合は、ゆっくりと引っ張って伸ばしてあげましょう。
ポイントは「ゆっくり」です。
勢いよくやると肉離れを起こす時もあるので注意してくださいね。