検査をして↓
原因を突き止めて↓
改善すべき症状に対して投薬や治療をする
というのが西洋医療です。
そして、この西洋医療とは違った観点から、
病気を改善していく医療が、東洋医療(漢方)です。
今回は、
漢方治療についてお話ししたいと思います。
漢方医療は、正常な状態に
その人自身のコンディションを戻して病を治そう、
というものです。
例えば、西洋医療の場合、
無排卵の人には、ホルモンの投与を行い排卵を促します。
漢方治療では、その人に合った漢方薬を処方し、
それを飲むことで、血や気の流れを整え
体質の改善を目指します。
そして結果的に排卵が起こるようにする、
という流れです。
では、
効果的に漢方薬を取り入れていくには
どのようにしていったらよいのでしょうか。
漢方を不妊治療で使う場合 というのは、
冷えや月経トラブルを改善することを
目的としていることが多いみたいです。
一番の不妊の原因というが、
「血」の滞りによる「おけつ」といわれています。
これは、運動不足や冷えなどで、血液の流れが滞り、
栄養分やホルモンが、子宮や卵巣に行き渡らなくなる
状態をいいます。
子宮内に血の滞りがあると、月経不順、月経痛、
不正出血、子宮筋腫、子宮内膜症などの症状を
引き起こすと考えられています。
さらに、子宮内膜が厚くなりにくく、
東洋医学では“着床の妨げにもなる”といわれています。
「おけつ」の治療には、血のめぐりを良くする
漢方薬が処方されます。
血行を良くし、補血効果の高い「当帰 (とうき)」や
「川芎 (せんきゅう)」が一般的には配合されます。
これら漢方薬の効果 ですが、個人差はありますが
だいたい3~6ヵ月で実感できることが多いようです。
即効性はないので、根気よく続けることが大事です。
根本的な体質改善にかかる日数だと思ってください。
漢方薬の費用 ですが、
保険の適用範囲で処方される漢方エキス剤であれば、
種類にもよりますが
2週間で800円~2,000円ぐらいです。
保険の効かない煎じ薬ですと、
かなり高額の場合があります。。。
ですがその分、自身に合った生薬を選んでもらえ、
配合量も調節してくれるので、
オーダーメードの処方薬となりますね。
できれば これらの煎じ薬は、漢方専門の薬局で
漢方医に症状を診断してもらいながら
処方してもらうのがよいです。
漢方で体質が改善し、妊娠しやすくなる
という実例は沢山あります。
ですが、
漢方薬を服薬することで 必ず妊娠しやすくなると
保証されているわけではありません。
診断や処方は、漢方医によっても変わりますし、
その効果の現れ方も人それぞれだということを
知っておいてください。
不妊治療を始めるにあたり、
まずは西洋医療で絶対的な問題点がないかどうかを
検査することが、優先的にやるべきことです。
卵管に癒着があったり、子宮内にポリープがあって
着床を妨げている場合などは、漢方で治すことが
できないからです。
不妊の原因をきちんと確認してから
漢方治療を併用するようにしましょう。
注意点ですが、
漢方薬は、すべて自然の生薬なので
副作用は起こりにくい、と考えられていますが、
的確に症状が伝わっていなかったり、
自己判断で勝手な使用をしてしまうと
危険な場合も出てきます。
ですので、必ず専門家へ相談してください。