遺言書の検認ってかなりブルー。。。

子供のいない夫婦の場合、夫の全財産、妻にはいかない。と記事にも書きましたが、
妻にすべての財産を相続させる場合は遺言書が必要となります。

効力のある遺言書の作成方法として
自筆証書遺言の書き方を以前ご紹介しましたが、
この自筆証書遺言は、「検認」をしなければなりませぬ。( 一一)b

つまり、この検認手続きが終わらないことには
通帳や自宅の名義変更など、遺言書の記載通りのことができません。

そもそも「検認」とは何?‥ですが、

検認とは、

遺言書の保管者or発見者が、遺言書を家庭裁判所に提出して
相続人などの立会いのもとで遺言書を開封し、
遺言書の内容を確認することです。


そこで、今日のお題
「遺言書の検認ってかなりブルー。。。」なんですけど、

何が嫌だって、まず、
“相続人などの立会いのもとで‥”とありますが、

そう、まさにこれがブルーの極み、です。

夫の兄弟姉妹などが家庭裁判所からの通知でやって来ます。
(欠席可能なんですけどね。)

わざわざ遠くから、時間と交通費をかけてやって来るんです。

本当に遠くからの人は、飛行機からや宿泊もするんです。
遺言書を読むわずか数分のために…。
きっと何かの期待を胸に・・・。

 

そんな御足労をして来られた夫の兄弟姉妹等が見守る中、
遺言書を開封してみたら、、、

「全ての財産は妻に相続させる」という内容。

しかも読み終わるのに1分もかからない‥(^_^;)

検認終了後の夫の兄弟姉妹たちと自分。

その場の空気がどうなるか、、、
想像してみましょう。。。

検認のブルー、まだあります。

検認をするためには、
検認申立てをしなければいけません。

そこで必要となってくるのが書類の数々。
まず苦労するのが戸籍集めだと言われています。

自分の戸籍はもちろん、夫の出生から死亡までの戸籍すべてと、
夫の父母、兄弟姉妹の戸籍、場合によっては甥姪の戸籍、
死亡していたらその人の出生時から死亡時までのすべての戸籍
(除籍、改製原戸籍)謄本を集めなければなりません。

 

「検認」ってしんどすぎる・・・・・。

 

検認が負担であれば自筆証書遺言での遺言書は諦めるしかない。

そうすると残された効力のある遺言方法は、
公正証書遺言というものになります。

検認手続き不要で遺言の執行が可能。なので、遺言の存在や内容についても
他の相続人などに知らせる必要がないんです。

つまり、妻は自宅や通帳などの財産の名義変更を
他の相続人と顔を合わせることなく行うことができます。

なんて素晴らしい公正証書遺言♪(´▽`*)

・・・と一瞬思ったけれど、
デメリットがあります。

それは何かというと、費用がかかります。

 

まず公正証書遺言とは、
公証役場で作成してもらう遺言書のことです。
原本は公証役場で保管されます。

公正証書により作成される遺言書は、証人の立会いが2人必要です。

公正証書遺言を作成する費用ですが、

公正証書作成手数料と証人2人の日当が必要となります。
公証役場以外で作成する場合は公証人の出張費用、交通費も必要となります。

公正証書作成手数料は、遺言書に書く財産の合計額で違ってきます。

500万~1000万円以下は17000円、
1000万円~3000万円以下は23000円、
3000万円~5000万円以下は29000円、
5000万円~1億円以下は43000円、
…といった具合です。

そして遺言手数料として目的の価額が1億円以下だと
1万1,000円が加算されます。

証人の日当は一人当たり5,000円~15,000円ぐらい。

公証人の出張費用(公証役場以外で作成する場合)は、
日当2万円(4時間以内は1万円)。旅費は実費。
病床執務手数料は証書作成料金の2分の1を加算。

例えば、
3,000万円の財産を妻だけに相続させる遺言は、
証書作成2万3,000円+遺言加算1万1,000円=3万4,000円。

司法書士に依頼すると、さらに何万円か加算されます。

 

公正証書遺言に必要な書類は、

遺言者の戸籍謄本、印鑑証明書
住民票
固定資産税の納税通知書
登記事項証明書
通帳などのコピー
預貯金等の内容のメモ
財産の内容がわかるメモ
.
.
.
証明書をとるだけでもけっこうな出費‥。

そして、、、

 

面倒くさい。(/・ω・)/Oh no~

 

そもそもこんなにお金をかけて、
日程を組んで公証役場に足を運んだり‥
夫が自分から行動してくれるのならいいけれど、

妻からお願いしてやってもらうのってどうなの。

なんだか言いずらいのは私だけでしょうか(;´∀`)
奥さんの行く末までちゃんと考えてくれる旦那様が羨ましい。。。

 

検認が必要な自筆証書遺言か、
最初にお金と手間のかかる公正証書遺言か…。

じつに悩ましいです。

こんなに悩んで、
先に逝くのは妻だったりするかもだけど(苦笑)。


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